食品流通業者から見た中国製品

2008年02月02日 17:33

中国製餃子で中毒が発生した件について、食品流通の端くれに身を置いているものとして、世間一般の認識及び報道には誤解がある面があり、指摘してみたい。

・製品製造過程での問題ではない。

工場で生産される商品は当然ながら大量に製造されるため、製品に問題があった場合は広範囲に被害が拡大する。同一ロットは基本的に同じ品質である。
今回のように部分的に被害が発生するということは、故意または偶発的なイレギュラーのケースしかありえない。
また、検出殺虫剤は高濃度、基準の100倍以上とい報道から見ても、残留農薬のレベルではなく、部分的に混入したと見るべきである。

・中国産と中国製

中国にある工場で生産されたものは中国産?中国から輸入された原料を使用して日本で生産したものは日本産?
“産”という表現はあいまいに使用されていて誤解を招きやすい。中国で加工されたものと、中国原料を使用して日本で加工されたものでは、意味が違ってくるがごちゃ混ぜに“中国産”というくくりで使用されている。
どちらも中国がかかわっているからいやだというなら、それもよいが、世の中には中国産しかほとんど存在しない食べ物(例:メンマ・きくらげ・にんにくの芽・ウーロン茶等)もあり、加工食品には原材料の表示義務がない以上、一部原料に中国産が使用されていることはかなりの確率で考えられる。
厳密に中国産を完全に排除するには自給自足の生活でもしないと不可能です。

・中国以外なら安全?

この事件で、タイ、ベトナム製品へのシフトが起こるだろうが、果たして他の国が安全だろうか?メーカーや商社の人から聞いた話では、安全でも技術でも価格でもまだまだ中国には及ばないという話を複数から聞いたことがある。
知られていないが中国は安全・技術・価格が高いレベルでそろった数少ない国です。もちろん公害と意識・モラルに問題があるため、先進国と比べるとまだまだですが…

それで国産品なら安心という流れになっているわけだが、本当か?
輸入品は出入国で検査があります。(一部ですが)しかし国産品には公的な検査は何一つありません。野菜や果物は農家が持ち込んだものをそのまま流通に乗せているわけですし、加工品も極端なことを言えば、毒の混入したものを作って販売しようとしても、誰にも止められません。すべては問題が起こってからの対処なのです。そんなものを売れば会社が社会的に存続できなくなるため、そんなことをする人はまずありえませんが、実際そのような商品を販売することは可能なのです。
つまり国産の安全は資本主義の論理と日本人のモラルに支えられているわけです。

・買い控え

中国産品の買い控えが起こっているのだが、不思議なことに外食や持ち帰り弁当・スーパー惣菜となると気にする人は少ない。実はこちらの方がずっと中国率が高い。“中国”と目に見える形で表示されていなければ気にしないのだろうか?
同じ買い控えるなら、パッケージングされた商品よりも、外食、弁当、スーパー惣菜を買い控えたほうがよっぽど賢明である。

・食の安全

完全に安全な食は自分で栽培したものくらいだろう。要はどこで線引きするかという問題だと思う。
私なら商品の裏表示を見て、原産国:中華人民共和国 だったら日本での販売者を確認し、大手メーカーや商社だったら購入する。今回のケースではこの判断はアウト!だが、一番堅実な方法だと今でも思っている。
それで何かあったらしょうがない。あきらめではなく問題があるものに当たる確率を考えると、これで十分だと考える。

今後は中国人の意識が高まるよう国際社会で監視していくしかないと思う。
日本もほんの数十年前、食品に混入した毒物や公害による健康被害を数多く引き起こしていたことを忘れてはいけない。国内の問題だったから国際的な問題にならなかっただけだ。
手痛い教訓を重ねて今の日本の品質は確立されたのだ。中国も学んでいくしかない。

P.S. 今回の件でてんやわんやとなり、私生活が完全に破壊され、ブログ更新ができませんでした。まあ私事ですが… 余波はまだ続くんでしょうね~困ったものです。とりあえす今回の商品とは全然関係ないのに、中国だからとかジェイティだからとか、餃子だからという理由でクレームを言うのはやめてほしいですね。というわけで明日も仕事です。


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