漁業にだけ原油対策の愚

2008年07月29日 00:25

以下読売新聞より引用

漁業と水産業対象の原油高対策、政府・与党が29日発表

 政府は28日、燃料価格の高騰で厳しい経営環境にある漁業、水産業を主に対象とした政府・与党の追加的な原油高対策を29日に発表する方針を決めた。

 町村官房長官が28日午前の記者会見で明らかにした。

 省エネルギー化に取り組む漁業者らを対象に、2007年度補正予算で設けられた「水産業燃油高騰緊急対策基金」を活用し、燃料値上がり分を事実上補てんする案が検討されている。

 政府内ではこれまで、漁業者への直接補てんには慎重論が強かったが、漁業団体などから強い要望を受けた与党から、直接補てんを望む声が強く出ている。

(2008年7月28日13時30分 読売新聞)

以上引用終わり

漁業関係者の窮状はよくわかる。
なんらかの助成をすることにも賛成だ。

しかし、燃料の値上がり分を直接補てんするとなると話が違ってくる。

第一に、原油の高騰で苦しんでいる業界はなにも水産業界だけでないのだ。
にもかかわらず水産業だけに補てんをするとなると不平等だし自由主義経済の原則から外れている。ほかの業界もとなると予算がいくらあっても足りない。

第二に、原油の高騰はいつまで続くかわからず、際限がない。

第三に、必ず制度を悪用する奴が出てくる。
BSE問題のとき外国産牛肉を国産と偽って、政府に買い上げさせたやつがいたように。自然な経済の流れに国が手を突っ込むとろくなことはない。

第四に、自浄努力をしなくなる。

そもそも補てんするという考え方が間違っている。

原価や経費が上がれば売価に転嫁するべきであって、それができない魚の流通経路に問題があるのだ。
魚は魚市場でセリにかけられるため、漁業者の思惑とは関係なく、市場の都合で値段が決められていく。青果も同様の流通だが、これだと当然安く仕入れたい販売側の意向だけが強く働き、生産者・漁業者にしわ寄せがいく。
この構造を改善するというか破壊して、漁業者・生産者と販売あるいは直接消費者がつながれば、おのずと適正な価格になっていく。
漁業者・生産者が卸値を決められる構造に、漁業者自らが改革すべきなのだ。自らのために。

政府側としては、一部業界に補てんなどという社会主義国のような政策はとるべきでない。
原油価格全体を抑えるような施策をとるべきだ。
暫定税率を撤廃するというようなマクロの政策を打ち出すべき時だ。

これまでも米価などで散々失敗してきた、一次産業をぬるま湯につけてスポイルするような政策は、結果的にその産業を衰退させてしまう。
同じ轍をまた踏む気か?
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