大塚家具お家騒動雑感

2015年03月29日 20:30

9日ぶりの更新となってしまった(汗

一本書いていたんだけど、練り上げて上げられるレベルの記事にする時間がなく、ネタも旬を過ぎてしまった…

うーん時間がない、仕事がなくなったのに(参照 →
倒産

前職の会社がつぶれる経緯を思い起こさせる出来事が最近ありました。
それはこれ
 → 決着!大塚家具、前代未聞の株主総会の全容 東洋経済

20150329大塚家具

父娘の株主総会での全面対決!!

仮にも上場企業で恥ずかしい話です。

この話、結局のところ会社が誰のもので、何のために存在するのか、ということを考えさせてくれます。
私も一年間考え続けた事でした。

株式会社である限り、会社は株主のものであります。
創業社長であろうと(大塚家具の場合、父ね)株主の多数決には逆らえません。

しかししかし、創業社長と言うのは会社をゼロから立ち上げてここまで大きくしたのは自分だ!という強い自負があるわけです。
「この会社は俺のものだ!言う事聞かない奴は出て行け!」という創業者の方は多いですね、うちもそうでした。

その気持ちも分からないではないのです。

会社の備品ですらも、もとはと言えば自分が出した資本金から購入されたものなのだから、会社の全てのもの(人)は自分のもの、自分と会社は一体、という感覚なんですよ、実際。

会社が大きくなるにつれて、商店的な感覚から社会性を帯びた存在に変貌して行き、株式公開まで行くと立派な社会公器になってしまう。
それでも創業者の感覚や気分は変わらない人が多いようです。
大塚家具の会長(父)はかなりのワンマンだったそうですから、たぶんそういうタイプでしょう。

こうなると娘さんは大変です。
株主総会で「コーポレートガバナンス」という言葉を使ってましたが、ルールにのっとった会社の運営が出来ない辛さがあったのではないでしょうか?
例えば会長の鶴の一声で配置転換になったり最悪辞職に追い込まれたりする社員がいるとか、そういうことの対応に追われていたのでしょう。

今回大株主でもある父(会長)を向こうにまわして勝ち切った娘さん、よく頑張ったと思います。
おそらくこの手しかなかったのでしょうが、たぶん大塚久美子社長はこの株主総会が広くメディアに載って家族の諍いや醜聞が出回ることが苦痛でしょうがなかったのではないでしょうか?

身内の恥ずかしい話が出回るからということではなく、こんな話は家族の中の話であって経営の話でない、という点で。
株主総会でも会長さんは経営の話はほとんどしてません。
10年15年前の会社に戻すとかどうとか(笑)という話ぐらいで。

せめて経営方針の違いで争いたかったでしょうね、久美子社長は。

会社は株主のものであり、その株が一般に広く取得が認められているとしたら、それはもう社会のものです。
そこに働く社員がおり、取引先があり、それら関係者の人生をも変えかねない存在です。

会社がそう言う存在になったら“ルール”というのは凄く大切。
久美子社長は当たり前のルールを守る会社にまずはしたかったのだと思います。

創業者と言うのは、創業時の厳しい時期にルールを曲げて頑張ったから今がある、と思っているふしがありますから。
会社が大きくなって入社した苦労知らずの人間に、その大変さを分らせようと思うようです。

学生時代部活で先輩が、「俺たちが一年の時はこんな事酷い事やらされたんだ!大変だったんだぞ、だからこれくらいなんだ!」というようなもんです。
しかしこの理屈は違うんですね。
自分達が下級生の時に嫌だと思ったのなら、上級生になった時はその風習を止めてあげればいいのです。
自分がやらされたから下のものにもやらせようというのはただの独りよがりであり、発展性のある話には結びつきません。

大塚家具も紆余曲折を経て、様々な改善の積み重ねでここまで大きくなったはずです。
後から参加した人間はその土台の上に新たなものを築いていけばいいのです。
それが会社の発展と言うことです。
過去の苦労を追体験する必要はありません。

創業者と言うのはバイタリティの塊ですから、そう言う人には非常に難しいのかもしれませんが、引き際と言うが非常に大事になってきます。
創業者から見たら後継ぎは頼りなく、あらばかりに見えるものです。
それでも任せてアドバイザーに徹するタイミング、そして全て身を引くタイミングを誤ってはいけません。

人間60歳で還暦といいますが、昔からあるしきたりはよくできていますね。
私は60歳を迎える前に一線を引きアドバイザー的な立場になるのが、概ね良いように思います。
そして65歳までに身を引くべきでしょう。
もちろん個人差はありますが。

人間の仕事をする力は、50代が一番能力と人格、経験のバランスが取れて良いように思います。
60代になると経験は増えますが、人格と能力は衰えてきます。
人格も衰えるんですよ、60で還暦ですから子供に戻っていくんです。
だから経験上のアドバイスだけをするようにするべきです。

晩節を汚してはこれまでの栄光も水の泡です。
会長(71)は潔く引退しましょう。
娘を嫁に出すように、会社も社会に出しましょう!

子供も会社も親(創業者)所有物ではなくなったのです。
私は会社がなくなったけど、久美子社長は会社残ってるからこの騒動もプラスにして頑張ってください。
土台を作った人々への感謝の気持ちを忘れずに、ね。


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