人工呼吸器を着け普通学級へ

2011年10月15日 13:44

普通学級で多くの経験を 名古屋・瑞穂区の難病少女 父親が訴え  中日新聞

 人工呼吸器を着けた子どもが普通学級に通える体制づくりを考える学習会が、名古屋市北区の市総合社会福祉会館であった。来年4月に小学校入学を控える瑞穂区の林京香ちゃん(6つ)と父親の智宏さん(36)が、「地域の学校でいろいろな経験をし、健常者の子と学び合って育ってほしい」と訴えた。 (日下部弘太)

 京香ちゃんは生後8カ月で脊髄性筋萎縮症と診断された。人工呼吸器を着け、胃ろうで栄養を取っている。目や指を動かして意思を伝えている。

 智宏さんらは一般の小学校で学べるよう、市に対してたんの吸引をする看護師の配置を求め、市教委が検討している。大阪や三重、千葉などすでに配置されている例は多い。

 智宏さんは「好奇心旺盛で、ブドウやイクラ、アイドルグループの『嵐』が大好き」と京香ちゃんの人となりを紹介。菓子作りや花火、プール、リンゴ狩りなどに挑戦してきたという。

 今は市の療育センターに通い、月2回は地元の保育園にも通園。「最初は物を取られて泣いたりもしていたが、自然に溶け込み、楽しんで行っている」と紹介。「京ちゃんはいろんな友だちをつくりたい、話したいという希望がある。障害児だから守られて、ではなく、できることは挑戦したい」と述べた。

 京香ちゃんと同じ病気を抱えながら小学校から高校まで普通学級で過ごした大阪府池田市の折田涼さん(22)も講演し、ドッジボールや海での水泳の思い出を披露。「友だちや先生がクラスの一人として接してくれ、多くの経験ができた」と振り返った。

 会は障害のある子を持つ親らでつくる「名古屋『障害児・者』生活と教育を考える会」が開き、130人が耳を傾けた。

以上引用終わり

年末年始になると、正月を返上して受験勉強をする小学生と塾がニュースになることがある。
『必勝』『合格』などと書かれた鉢巻をした小学生が、インタビューに答える。
インタビュアー「将来は何になりたいですか」
子供「お医者さん」「弁護士」
この映像を見るたびに、ある種の痛みを心に感じる。
同じような境遇だった自分自身と重ね合わせて…

この子たちは本当に正月返上までして塾で勉強し、中学受験をしたいのだろうか?
将来なりたい職業は本当にそういう職なのかと。

子供というのは親の意向に強い影響を受ける。
親がそう思い、常々言っていれば、無意識のうちにそれに合わせるようになる。
まるで自分から進んでそう思っているかのように話すようになる。
「いい学校に行ってお医者さんになりたい」「弁護士になりたい」と。

京香ちゃんは本当普通学級に行きたいと思っているのか?
親の意向を汲み取ってそう言っているだけではないのか?

そして友達を作るのになぜ普通学級でなければならないのか?
なぜそこまで普通学級にこだわるのか?

障害を持っている人も、何ら行動を制約されないような社会になるべきだとは思う。
階段しかなく車椅子の人が入っていけない建物はなくなるべきだと思う。

しかし、それとこれとは違う。

車椅子であることを認めながらも、それによって制約されないような社会になることと、足が不自由であるのに、車椅子に乗ること自体を拒否することは違うのである。

特別養護学校は、障害のある子供が学びやすいように体制が採られた学校である。
看護婦も常勤している。

わざわざそれを避けて普通学級にこだわるのは、「地域の学校で」などという理由ではなく、「普通」という言葉にこだわっているからではないのか?

親のフィルターを通した、「この子のため」という押し付けは、決して子供を幸せにはしない。


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コメント

  1. 通りすがりさん | URL | -

    Re: 人工呼吸器を着け普通学級へ

    ブログ主さんと同意見です。
    私の地域の小学校にも障害を持っている子供さんが親さんの希望で通学しています。
    幼稚園の時に少しの補助をしてもらうだけで皆と同じ生活が出来たからということが親さんの希望理由と聞いていますが
    小学校では子供達の活動が活発になってきていて休み時間、ふざけて遊んでうっかりその子供さんにぶつかったりすると首の骨がすぐにずれて死んでしまうかもしれないというのです。(先生一人がいつも専属でついてみてみえます。)
    困ったことは親さんも子供さんも担任や付き添いの先生の話を聞かず、「子供の意見が尊重されない」とか「学校側の協力に問題がある」と不満を訴えてばかりだということです。
    先生が「親さんに是非学校に来て観てほしい。」と話しても来てもらえず関係がうまくいっていません。
     乙武さんのようにたとえぶつかったりころんだりしても大丈夫で親御さんも協力的で前向きな方ばかりではありません。
    その子供さんとドッチボールができますか?(彼はやる気満々ですが・・・。)
    小学校低学年の生活や体育が、先生方がピリピリし、みんなが協力して問題が起きないよう慎重にって・・・?
     子供たちには明るく元気にのびのびと生活しそしていろいろなことに直面し考え思いやりのある優しい子に育ってほしいです。

  2. 手話勉強者 | URL | uaIRrcRw

    Re: 人工呼吸器を着け普通学級へ

    親の意向ですよね。
    みんなと同じにはできない。年齢があがるにつれ、本人が機具装着した容姿や、できないことの多さ、そして絶対影で囁かれるハズの陰湿な噂やヒソヒソ話に辟易するのでは。
    支援学級からでもきちんと自立して大学いく方もいらっしゃるとか。
    親御さん自身が障害にたいして偏見もっているのでは?とかんぐりたくなります。
    彼女にとって一番なにが必要で、大切なんでしょうか。親に強く言われたから、親に見離されたら死ぬしかないから、「うん」と頷いているだけなのではないのか・・と色々考えてしまいました。

  3. グリッティ | URL | l7H4TccY

    皆様コメントありがとうございます。

    1のコメ主様

    周りが気遣うのはある程度しょうがないのかもしれませんが、周りに気を使わせようとするのは周囲にも本人も良くないですね。

    手話勉強者様

    親は自分が一番この子のことはわかっている、自分が何とかして上げなきゃって考えてしまうんですけど、人間はいつか一人で生きていけなきゃいけなくなります。
    そのための準備を、過保護にするのではなく、自分の意志でいきていけるようにすべきだと思います。

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