TPPについて(3)

2011年11月09日 21:12

今日こういう報道があったわけだが
「日本とのTPP交渉判断慎重に」、米超党派議員がオバマ政権に要請 ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111109-00000696-reu-bus_all

議員グループが米通商代表部(USTR)のロン・カーク代表に宛てて書簡を送った。

 それによると、議員らは「日本が交渉に参加すればTPP交渉に新たな次元と複雑性が加わることになる。このため(米政府に対し)いかなる決断も下す前に連邦議会その他の関係者に相談するよう強く求める」と要請した。

 その理由として、同書簡は「日本は長い間、国内市場を意味のある競争から保護してきた」と指摘し、米国は日本政府が本気で市場を開放し、米自由貿易協定(FTA)が求める高い水準を満たす用意があるのかを十分確認する必要があるとしている。


どこをどう読んでも、日本が協議に参加するといろいろ面倒だ、というアメリカ議会の声なのだが、こんな話でも“アメリカ陰謀論者”さんたちには、別に映るみたいね。
ほんと、バイアスって怖い。

前にも書いたけど
TPPのついて(2) 2011年11月03日 17:50)アメリカが日本にTPP参加しろって言ったわけじゃなくて、日本が参加するって言ったんだからね。

それで今回は、
「なぜ協議から離脱できないのか」について書きたいと思います。

TPPに参加すると抜けられない、いや抜けられると、相反する声が飛び交っていますが、これはどちらも真実です。

TPPは条約ですから、最終的に議会で批准しないと発効しません。
ですから、批准しなければ抜けられるわけですね。
そういう意味では抜けられる、というのは本当です。

ではなんで抜けられないという声があるのか?
それは、日本が途中から参加するのにアメリカの国務省とか、オバマさんとかに世話になったからです。

TPPの話は今日本で話題になっていますが、もうこれまでに8回も話し合い(ラウンド)を重ねているんですね。
もうそろそろ妥結しようかって頃合いです。
その間際になって日本が入りたいって表明し、アメリカにも協力を要請したので、国務省やオバマさんまでもが骨を折ってくれて、通商部や議会を説得し、環境づくりをしてくれたわけです。

そうやって参加できる環境はできたのです。
それなのに参加してみたら気に入らないからやめとくわ、って言えるかってことですよ。

盛んにアメリカへのお土産とか言われていますが、オバマの顔を立てる必要はあるわけです。
結局参加もしないっていったら、「なんだ自分から言い出しといて、恩知らず」って話です。

まあ事ここに至るまでしっかり議論していなかった日本が悪いんですね。
少なくともアメリカさんが責められる筋合いはないわけです。

ではまた、TPPについて(4)でお会いしましょう(笑)

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TPPのついて(2)

2011年11月03日 17:50

なんか反TPPの嵐が吹き荒れているんですけど…
賛成派の声はかき消されそうですな。

最初に断っておきますが、私はTPP態度保留派です。
よくわからない点が多すぎるので。
ただ、関税及び非関税障壁はなくすべきだと思います。

ネットで出回っている反TPPの説で不思議なものを挙げてみました。



1.TPPはアメリカの陰謀である。

さすが宇宙人も隠しているくらいのアメリカ(笑)陰謀はお手のものです。

TPPはもともと、シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4ヶ国で始まったもので、その後にアメリカやオーストラリアなどが参加を表明している段階。
今はアメリカも乗ってきているけど、当初はそれほど関心がなかったんですよ。
今だってアメリカのメディアにTPPなんて全然取り上げられてない。

それに日本は誰に誘われたわけでもない、自分で参加したいと言ったのです。
むしろアメリカの通商部的には「日本が入るとややこしくなるな、『米は…』とか『バターは…』とかいいそうだし…」と思ってる。
アメリカが日本を入れたいとしたら、むしろ安全保障面でしょ。

それとアメリカ議会が、通商交渉の権限を持っていて、オバマがいくらTPP進めても、議会の承認がなければ日本もTPPに参加できないってニュースも出ていたけど、そして議会は日本の参加に難色を示しているとか…

これでもアメリカの陰謀ですか?

だいたい反米左翼さんがこういうことをいうのは日頃の行いからわかるけど、普段は日米安保重視とか言っちゃっている保守層も同じ事言ってるんだから驚き。
それなら日米安保だって陰謀かもしれんじゃん。
なんで日米安保は綺麗な同盟で、TPPは悪魔の条約なの?

2.農業が壊滅する。

まあ壊滅はせんよ。減るかもしれんけど。
それより不思議なのは農家の人が反対を主張するのはまだわかるけど、そうでもない人が農家農家って騒ぐのはなんなの?
あんたたちは、いつも国産の農産物や畜産物を食っているのかね?
吉野家やすき家の牛丼は食べないのね?外国の果物は買わないのね?
日頃安価な外国の農産物や畜産物の恩恵を受けている消費者が、こんな時ばかり生産者保護を叫ぶのは滑稽。
安い外国産が入ってきても日本産を買い続ければいいこと。
そうすれば壊滅しないよ。

実際問題そうできないのは、それが経済の論理ってもんだから。
安いものを求める消費者は安いものを買う。それでいいんです。
それとは別の満足を求める人もいる。
味とか見栄えとかね。
そういう特徴のある農産物はきっと残っていく。

だいたい農業の話になると、関税がなくなって日本が大変って話になるけど、向こうの関税だってなくなるんだよ。
知ってた?(笑)
高級品として外国にも関税なしで売れるんだよ。

それと食料自給率ってなに?
なんでそんなこと大騒ぎしてんの?意味がわからん。
農水省が自己の権益を守るために作った、日本だけで流布している言葉、食料自給率。
減反している国が、自給率が低いと騒ぐのは本末転倒というしかない。

大体、日本の企業が海外に土地を買って、そこで農産物を生産して日本に輸出したらその分は自給率に貢献するのか?
それとも生産国の自給率(その国はそんなこと気にもしないだろうけど)を上げるのか?

食料を輸入できないような国際情勢になったら、石油だって天然ガスだって入ってこないし、電気もガスも水道も止まるんだよ。
外国との交流がなかった大昔の方が、日本でも飢饉とか起こってたくさん死んでるじゃん。
むしろ食糧危機が心配ならより貿易促進しないと。

3.日本の輸出は大して増えない。経済効果はない。

まず大前提として、
輸出は“得”
輸入は“損”
という風に思っている人が多すぎ。

貿易黒字を出すことがいいなんて、いつの重商主義政策だよ。
輸出はモノを売って金を得る、輸入は金でモノを得る、このときモノと金は等価だから、どちらも損得はない。
輸出は外貨を得るためで、その外貨でものを輸入する。ただそれだけのこと。
輸出入なんて等量であればいいし、だいたい等量になるようになっている。

貿易の眼目は、各国が得手とするモノを作りとそれを動かし合うことであり、それによって経済的なメリットが出る。
モノもお金も貯め込んでいたってなにも産み出しはしない。
活発にモノとお金を動かす自由貿易は、関わる全ての国にメリットをもたらす。

自由貿易で日本の輸入が増えて貿易赤字になるなら、それだけ日本の国民はメリット得ている。
赤字になるくらい良いものを輸入しているのだから。
どんどん輸入を増やせばいい。

TPP結んでも日本の輸出は大して増えないし、経済効果も眼を見張るものはないでしょう。
それでも日本に外国の良いものがたくさん入ってくることで生活水準は向上するし、これは逆に日本のものが外国に行ってその国の生活水準を向上もさせる。
かつてお見舞いに遣われていた高級品のバナナが、今1房100円で買えるのはなぜですか?
たとえ所得は上がらなくても、生活水準は向上するのです。

4.安い外国産が入ってくるとただでさえデフレなのに、それが加速する。

デフレはモノが安くなることではありません。

消費が弱いので、モノを安くしないと売れない
 ↓
利益を削ってでも安売りをする
 ↓
企業の利益が減ることで、社員の収入が減る
 ↓
収入が減ったので消費が弱くなる

以降ループ

こういう状態をデフレーションといいます。
問題はモノの値段が下がることではなく、企業の利益が減り、社員の収入が減ることです。

もともと安い外国産の商品は、利益を削る必要はありません。
そんなことをしなくても十分な利益を得て販売することができるからです。
それでモノが売れればむしろ社員の給料は上がります。
そうなれば消費も活発になりますので、好景気になります。

無論、モノが安くなったから無限に消費が伸びるわけではありませんので、限度というものはありますが。

ですので、安い外国産が入ってきて、物価が下がっても、それはデフレではありません。


まだまだありますが、長くなるので今回はこれぐらいで。
問題あったらご指摘願います。


まーたお叱りのコメント集まるんだろうな…

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TPPについて

2011年10月30日 18:58

日韓スワップ協定で騒いだと思えば今度はTPPである。

野田首相、TPP交渉参加の意向固める 民主党執行部からは慎重派をけん制する発言相次ぐ FNN

これは日韓スワップ協定以上に情報が出てこないので、憶測やデマがまかり通っている。
まずきちんと政府は説明すべきだ。
政治家ですらよくわかっていない、つまり情報を得られていないようだ。

TPPは様々な既得権益を破壊するだろう。
それがいいことか悪いことか、この例え話で考えてみてもらいたい。


その昔、大店法という法律があった。
大規模な商業施設が出店する際に、延べ床面積や営業時間、休業日などの制約を設けて出店を規制し、小規模な地元の商店を保護するための法律だった。
この法律のおかげで、特に商店街が発達していた町の中心部には大規模商店が出店されず、商店街は守られてきた。

ある年代以上の人は、魚屋、八百屋、肉屋、電気屋、本屋に文具屋、そのほかいろいろの商店をはしごして買物をしたことがあると思う。
そこには店主との人情味あふれたやり取りがあり、さながら、映画「三丁目の夕日」のような情景が、日本中で繰り広げられていた。

しかし、アメリカからの外圧がかかり、大店法は徐々に緩和され、やがて廃止となった。
日本中に大型の商業施設が進出し、その結果、商店街はさびれ、シャッターが並ぶ通りへと変貌することになる。
当然それを生業にしていた店主とその家族は収入を失い、新たな働き口を求めざるを得なくなった。

なぜ商店街はさびれたのか?それは大規模商業施設に比べ、買物をするのに効率が悪く、価格が高いからだ。
店主は収入を失ったが、買物をする一般市民は、利便性が向上し、大量仕入れによる安価な商品を購入できるようになった。
また、その商業施設で新たな雇用も生まれている。


TPPはこれを国の単位で行うようなことだ。
しかもあらゆる分野で。

その国にとって不向きな産業は、商店街のようにさびれてしまうことを意味する。
余程の工夫がなければ。

逆に得意な分野であれば、他国のその分野をさびれさせてしまうことになるだろう。

要するに国際分業という形になっていく。
関税なしの自由貿易が成り立っていれば、国際分業が経済成長に寄与することは明らかである。

商店街でノスタルジックな買い物をしていたいというのなら、それも一つの考え方だ。
鎖国をして日本の中だけで生きていくというのも悪くはないと思うが、外国と付き合いながら生きていくなら、関税撤廃の方向へ進んでいくしかないと思う。

資本主義経済というのは常に広がって、成長し続ける必要に迫られている。
後戻りということはできないのだ。
今さら商店街で買い物をしたいと言う人がいないように。

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緊張感の欠けた野田財務大臣

2011年08月09日 13:03

8日月曜日から世界同時株安となり、各国の政府、特に金融関係者は非常な緊迫感を持って仕事に取り組んでいるはずである。

しかし、日本の財務大臣である野田はそうではないようだ。

結局は撤回したものの、本日8/9に辞任と民主党代表選への出馬を表明するつもりだったのだ。

撤回したから良いのかというとそうではない。
なぜなら、今回の同時株安は先週から素人にも予見できていたものなのに、今日になって撤回するなんて、あまりにも判断が遅すぎる。

8/5(金) 米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズが米国債を格下げ
→ 史上初、米国債格付け引き下げ…S&P 読売新聞

以前からの米国債デフォルト危機もあったため、週明けからの市場に対する危機感を誰もが持った。
8/8早朝、G7は緊急電話会議を行った。
→ ドル信認、G7緊急声明へ…市場安定へ結束 読売新聞

8/8 週明けのアジア市場が開く前にG7緊急声明を発表
→ G7緊急声明 リーマン超す危機懸念も有効打欠く 産経新聞

8/8 世界同時株安
→ 「滝のように落ちる株価に何もできない」―米株暴落でS&Pや茶会党批判も モーニングスター

8/8夜 野田財務大臣、辞任、民主党代表選出馬の報道
→ 野田財務相が辞任の意向 今日にも表明 代表選出馬へ 産経新聞

8/9 株安止まらず
→ 東証前引け、大幅続落で8700円下回る 連鎖株安止まらず 日本経済新聞

8/9午前 野田財務大臣、辞任、出馬を否定
→ 野田氏、代表選出馬表明を先送り 株安受け「職責果たす」 東京新聞


こうやって時系列で見ると、いかに野田の判断が遅いか一目瞭然だ。
少なくとも週末にはそういう報道が出ないように手を打っておくべきだった。
リーマン・ショック以上とも言われる今回の事態への危機感、緊張感が大いに欠けていると言っていい。

このような男に総理大臣が務まるはずもない。
奴にできるのは、「注意深く見守る」ことだけだろう。
→ きょうも引き続き市場を注意深く見守る=為替で野田財務相 ロイター


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ばらまき批判「許し難い」だと

2011年02月12日 12:41

ばらまき批判「許し難い」=藤井副長官 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110211-00000059-jij-pol

 藤井裕久官房副長官は11日、神奈川県茅ケ崎市内で講演し、野党が民主党の看板政策である子ども手当や農家への戸別所得補償を「ばらまきだ」と批判していることについて「ばらまき説を言う人は経済の実態の変化が分かっていない。実に許し難い」と反論した。

 藤井氏は、大規模な公共事業を実施しても高度成長期のような国民所得の増加は望めないと指摘。その上で「だから直接消費する人に直接お金を渡すということをやり始めた。これは自信を持ってやっている」と強調した。 (2011/02/11-15:58)

以上引用終わり

まだいたのかこいつは。
財務大臣逃亡したくせに。

野党が民主党の看板政策である子ども手当や農家への戸別所得補償を「ばらまきだ」と批判していることについて「ばらまき説を言う人は経済の実態の変化が分かっていない。実に許し難い」と反論した。
「だから直接消費する人に直接お金を渡すということをやり始めた。これは自信を持ってやっている」

だったら子ども手当の効果を数字で上げてくれ。
少子化対策にどう効果があったのか、景気対策にどう効果があったのか、早く出してくれ。

消費性向と乗数効果の恥ずかしいやりとりをまた繰り返したいのか?

菅財務相「1兆円の予算を使って1兆円の効果しかない公共事業はだめだ」
林芳正(自民党)「では子ども手当の乗数効果はどれぐらいか」
長妻厚労相「子ども手当は実質GDPを0.2%押し上げるが、乗数効果はわからない」
「GDPの増分を財政支出で割れば乗数効果は出るだろう」
仙谷国家戦略担当相「1以上であることは間違いない。幼保一体化すれば・・・(ヤジで意味不明)」
(中断。3分後に再開)
「子ども手当の消費性向は0.7程度。定額給付金は0.3ぐらいだった」
「消費性向と乗数効果の違いを説明してください」
(中断。3分後に再開)
「乗数効果の詳細な計算はまだしていない」
「計算すればわかるだろう。消費性向と乗数効果の関係は?」
「1兆円の事業に金を使ったとき1.3兆円の効果があれば、乗数効果は1.3・・・」
(中断。1分後に再開)
「消費性向が0.7ということは1を切っている。財政支出より低いのだから、財政支出を切って子ども手当にしたら、景気への効果はマイナスになるのではないか?」
(中断。1分後に再開)
「子ども手当の効果は1以下だが、その他の効果がある。子育てで働けない人が働けるとか少子化が防げるとか・・・」
「市場が暗くなるといけないので、もうやめる」


ちなみに財団法人 関西社会経済研究所が調査した結果では、子ども手当の消費性向は
41%!
ソース http://www.kiser.or.jp/ja/temp/pdf/859_Pdf01_1.pdf ※PDF
消費性向:増加収入のうち消費に回す割合

これを元に計算すると、
0.41/(1-0.41)=0.695 ← これが子ども手当の乗数効果
乗数効果:投資の波及経済効果

公共事業の消費性向が1、乗数効果が1.4くらいと言われているが、それより少ない1以下の効果しか、子ども手当にはない。
予算の7割しか効果がない経済政策がばらまきでなくてなんなのだろう。

少子化対策としても前述の同調査で、合計特殊出生率は0.04程度上昇と予測されている。
しないよりはましかも知れないが、少子化対策でした、とは言えないだろう。

今更子どもを増やすことを少子化対策と言っている時点でもうだめ。
人口構成はもう変動してきている。
今生まれても間に合わないのだ。

こんな政策のために、財源も確保されていないのに、なんで赤字国債を発行して汲々としなければならんのだ!
こんなものを「自信を持ってやっている」なんて強弁しやがって、なにが「許し難い」、だ!
貴様に許してもらう必要はない、許しを乞わなくてはいけないのは貴様達の方だ!

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