2013年05月19日 11:04
橋下氏慰安婦発言:米報道官「言語道断で侮辱的」 毎日新聞
橋下氏の発言内容は、当初橋下氏自身がフェアだと評価した
bit.ly/13W5rRT毎日新聞も僕に対する批判の急先鋒だが、かなりフェアに発言要旨を出している。僕は、第二次世界大戦当時は、軍人の性的欲求解消策はどこの国でも講じていたと言った。自らの意思でいわゆる慰安婦になった人もたくさんいた。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日
毎日新聞の一問一答によると
従軍慰安婦問題も、意に反してそういう職業に就いたということであれば配慮しなければいけないが、なぜ日本だけが取り上げられるのか。慰安婦制度は世界各国の軍が活用した。朝鮮戦争やベトナム戦争でもあった。銃弾が飛び交う中で命をかけて走っていく時に、精神的に高ぶっている集団に休息をさせてあげようと思ったら、慰安婦制度が必要なのは誰でも分かる。韓国とかの宣伝の効果でレイプ国家というふうに見られてしまっているのが一番問題だ。
−−今は。
◆認められない。慰安婦制度じゃなくても、風俗業は必要。普天間飛行場に行った時、「もっと風俗業を活用してほしい」と言ったら、米海兵隊司令官は凍り付いたように苦笑いして「米軍では禁止している」と。建前論ではだめだ。そういうものを真正面から活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーはきちんとコントロールできない。
慰安婦は必要だった、米軍も風俗を利用しろ、要約するとこういうことだ。
この発言、なぜこれが問題で、なぜ騒ぎになったのか。
人類というのは、少しずつ人権的に進歩してきたし、進歩していかないといけないものだ。
人のものを奪い、人を傷つけ殺めることが通常のことから、異常なことになっていったように、身分の違いや性別で差別されることを改善し、より公平で人権が守られる社会を築いてきている。
かつて、何才の女性を募集、と求人が出せたのが、今では歳も性別も限定することができなくなったように。
こういった社会を実現していくのは政治家の仕事だ。
精神的には宗教家というのもあるかもしれないが、社会システムを変えることが出来るのは政治家だけだ。
だから政治家は、より一層の倫理観・道徳観を求められる。
社会を導くのが政治家の使命だからだ。
その上でこの発言を考えると、今も慰安婦を容認し、米軍を侮辱していると採られても仕方がない。
そりゃ米軍だって風俗店に行っている。
しかし、風俗店という存在自体、人権的に言えばなくさなければいけないものだ。
いかなる風俗業(ここでは性風俗店という意味)でも、程度の差こそあれ、女性が己の体(性)を売って金銭を得る仕事であることには変わりがない。
これが健全であるはずはないのだ。
だから売春はかつて認められていたけれど、今は殆どの国で認められていない。
いずれその他の風俗店も順次規制されていくのが歴史の流れである。
現実に風俗店が存在しようと、利用していようと、風俗店の存在を肯定してはいけないのが政治家だと思う。
政治家は、なくすように努力して行かなければいけないのだから。
かつて、管理売春は存在し、日本軍も採用していた。
それは、当時の倫理観としては普通の事だった。それは明らかに正しい。
しかし、今から見ればこれは恥ずべきことなのだ。
ここをちゃんと切り分けなければいけない。
昔やった“やんちゃ”を大人になって反省することはよくある。これはそれと同じ。
当時の間違いを責めているのではなく、今から思えば良くなかったよね?、と言う話。
今回の発言の流れは、「当時慰安婦制度は必要だった → 現在の米軍も風俗を利用しろ」となるから、過去と現在が繋がり、橋下という政治家が今も管理売春を肯定し、米軍にも利用を薦めた、という風にとられる。
現在の人権意識にある米軍は、「売春を薦められるなんて、侮辱も甚だしい」となるに決まってる。
中韓を除き、諸外国は過去の慰安婦制度を問題にしてはいない。
慰安婦制度を今も肯定しているかのように発言する政治家を問題視しているのだ。
それは戦前の日本軍の行動すべてを肯定するかのようにも連想させる。
歴史の研究として、「慰安婦制度が当時の法や倫理観と照らして問題がない」というのはその通りだが、高い倫理観を求められる現代の政治家は、「慰安婦制度は反省すべき制度だった」と発言しなければいけない。
これは過去の戦争や占領にも通ずるものだ。
一番困るのは、憲法改正に際して自公と維新が協調する展開になるっているときに、橋下知事がこのような発言をしたことで、安倍政権に対しても同様の目が向けられかねない、という点だ。
日本にとって、慰安婦問題や過去の演奏に関わるも諸問題は、謝罪する必要性はないものの、振り返ってみて悪かったというスタンスをとって、静かにしているのが一番だ。
蒸し返すのは百害あって一利なし。
イギリスの政治家が「イギリスのインドでの支配のやり方は、当時としては普通だった」とか言ったりはしない。
まあ、インド人は誇りがあるので、イギリスの支配をいまさら批判もしないが。
中韓がうるさいので反論する必要があるなら、政治家が発言するのではなく学者にやらせるべきだ。
政治家は、倫理的発言には細心の注意を払わなくてはいけない。
オバマ大統領は女性の容姿を褒めただけで謝罪に追い込まれている。
→ オバマ大統領、「ずば抜けて美人」と呼んだ州司法長官に謝罪 ウォールストリートジャーナル
これと比べれば、橋下知事の発言が非難されない訳がないのだ。
橋下知事は今回の騒動を“国際感覚の欠如”と反省したそうだが、私から言わせれば“政治家としての感覚の欠如”である。
思っていることをなんでもあけすけに言えばいいってもんじゃない。
もうタレントでも一知事でもなく、国会に一定の議席を預かる党の代表なのだから。
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