安部総理米議会演説の意義

2015年04月30日 21:25

20150430安部総理演説

首相演説 韓国は批判、中国は評価避ける 日テレNEWS24

 アメリカ議会での安倍首相の演説について、韓国政府は「誠意ある謝罪がなかったことは非常に遺憾だ」と批判している。

 韓国外務省の報道官は30日午後3時半から会見し、声明を発表した。安倍首相の演説が「周辺国との和解をもたらす転換点になり得たにもかかわらず、そのような認識も誠意ある謝罪もなかった。非常に遺憾だ」と批判している。

 そして、「日本は植民地支配や侵略、従軍慰安婦への人権蹂躙(じゅうりん)を直視し、正しい歴史認識を持って周辺国との和解と協力の道を歩むべきだ」と述べた。

 一方、東京の中国大使館の何報道官は「安倍首相の演説に注目していた」と述べたが、直接の評価は避け、「歴史問題について対外的にどのようなメッセージを発信するかは、日本が平和・発展の道を堅持していけるかの試金石になると思う」としている。

以上引用終わり

明らかに中国のスタンスが変わってきているな。
まあ中国は韓国と違って、反日を戦略としてとっているだけだから、違う戦略がよくなれば変わるということだ。

それにしても安部総理の演説はよく練られていた。

 → 
安倍首相米議会演説 全文 NHK

これまで日本は大統領府ばかりに目を向けて、アメリカ議会を重要視してこなかったから、日本が先の大戦について本当にどういうスタンスなのか伝わっていなかった。
だから得体のしれないマイクホンダのような議員が蔓延るようになる。

今回明確に大戦の反省と戦後の努力を打ち出せたことで、不協和音はかなり抑えられるようなるだろう。

演説自体がUSA!USA!って感じでアメリカを持ち上げ、アメリカ人好みの演出(硫黄島の戦いに参加した米兵と栗林忠道中将の孫である新藤義孝総務大臣を招待したり、キャロライン・ケネディ大使を登場させたり、随所で演出が光っていた。

AIIBで英国をはじめとする同盟諸国に裏切られ、孤独感を味わっている米国民の心をつかむものになったであろう。

演説の中で「台湾」と発声したことにも驚いた。
対中国を強く意識した演説の中でだからなおさらだ。
それで中国政府がこの反応なのだから、この演説は外交の奥深さを見せてくれている。

昭和天皇の誕生日である「昭和の日」に、この演説が行われたことも感慨深いものがある。

これはもちろん偶然ではない。
アメリカは日付を重視する国だ。
日本も終戦後、悪い意味でアメリカに日付を使われたことがある。

 → 明治節と昭和天皇の全国巡幸 2010年11月03日

実は戦前、今日11月3日は「明治節」という祝祭日で、明治天皇を誕生日であった。

ではなぜこの日に、日本国憲法が公布されたのか?何か意図的なものを感じるのは私だけではあるまい。
戦後日本の、よく言えば民主化、悪く言えば骨抜き、を意図していたGHQが、近代日本の象徴とも言える明治天皇のお誕生日に、わざわざ憲法の公布をぶつけてきたのではないかと。

「1回だけなら誤射かもしれない」じゃなかった一度だけなら偶然かもしれない。
しかし、同様の事例は他にもある。

所謂A級戦犯と言われた人々を起訴した日付が4月29日(天皇誕生日(当時)現 昭和の日)
そして、処刑したのが12月23日(皇太子殿下(当時)の誕生日 現 天皇誕生日)

はかったように明治天皇、昭和天皇、今上天皇の誕生日にぶつけてくる。
これはもう偶然ではあるまい。

GHQが日本民族の闘志を未来永劫削ぐために、このような小細工をしたのであろう。


今回の重なりは、歴史の転換点になる日、安部総理が演説の最後に持ってきた「希望の同盟」の始まりとなる、まさに「希望の日」だ。

中国という“パンドラの箱”は開いてしまったかもしれないが、そこには民主主義の「希望」が残っていたのだ。


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TPPについて(3)

2011年11月09日 21:12

今日こういう報道があったわけだが
「日本とのTPP交渉判断慎重に」、米超党派議員がオバマ政権に要請 ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111109-00000696-reu-bus_all

議員グループが米通商代表部(USTR)のロン・カーク代表に宛てて書簡を送った。

 それによると、議員らは「日本が交渉に参加すればTPP交渉に新たな次元と複雑性が加わることになる。このため(米政府に対し)いかなる決断も下す前に連邦議会その他の関係者に相談するよう強く求める」と要請した。

 その理由として、同書簡は「日本は長い間、国内市場を意味のある競争から保護してきた」と指摘し、米国は日本政府が本気で市場を開放し、米自由貿易協定(FTA)が求める高い水準を満たす用意があるのかを十分確認する必要があるとしている。


どこをどう読んでも、日本が協議に参加するといろいろ面倒だ、というアメリカ議会の声なのだが、こんな話でも“アメリカ陰謀論者”さんたちには、別に映るみたいね。
ほんと、バイアスって怖い。

前にも書いたけど
TPPのついて(2) 2011年11月03日 17:50)アメリカが日本にTPP参加しろって言ったわけじゃなくて、日本が参加するって言ったんだからね。

それで今回は、
「なぜ協議から離脱できないのか」について書きたいと思います。

TPPに参加すると抜けられない、いや抜けられると、相反する声が飛び交っていますが、これはどちらも真実です。

TPPは条約ですから、最終的に議会で批准しないと発効しません。
ですから、批准しなければ抜けられるわけですね。
そういう意味では抜けられる、というのは本当です。

ではなんで抜けられないという声があるのか?
それは、日本が途中から参加するのにアメリカの国務省とか、オバマさんとかに世話になったからです。

TPPの話は今日本で話題になっていますが、もうこれまでに8回も話し合い(ラウンド)を重ねているんですね。
もうそろそろ妥結しようかって頃合いです。
その間際になって日本が入りたいって表明し、アメリカにも協力を要請したので、国務省やオバマさんまでもが骨を折ってくれて、通商部や議会を説得し、環境づくりをしてくれたわけです。

そうやって参加できる環境はできたのです。
それなのに参加してみたら気に入らないからやめとくわ、って言えるかってことですよ。

盛んにアメリカへのお土産とか言われていますが、オバマの顔を立てる必要はあるわけです。
結局参加もしないっていったら、「なんだ自分から言い出しといて、恩知らず」って話です。

まあ事ここに至るまでしっかり議論していなかった日本が悪いんですね。
少なくともアメリカさんが責められる筋合いはないわけです。

ではまた、TPPについて(4)でお会いしましょう(笑)

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